前回に引き続き、デイルーム喜志でいきいき過ごされるご利用者をご紹介します。
ある80代の女性のご利用者は、認知症が発症するまではお料理、洋裁、和裁、三味線をこなす多才でしっかりされていた方でしたが、ある日突然にすべての動作を忘れ、起き上がることもできなくなってしまいました。最初のころは、車いすに座ったままぐったりした状態で来られて、デイルーム喜志に来てもほとんどベッドで無気力に横になられる状態が続きましたが、スタッフが声かけを続ける中で、どんどん反応を返してくださるようになりました。そうして調子のいい時には、得意だった三味線の調律を自分でされたり、手作りの化粧水の作り方を他の利用者とスタッフに教えながら一緒に作ったり、昼食の献立を考えてくれたり、調理の時も簡単な作業は手伝ってくれるようになりました。
そんなお元気な振る舞いが多く見られるようになった頃、突然に認知症状のないクリアな状態になられてスタッフ一同がびっくりすることがありました。その時は、入浴時に普段のリフト浴ではなく、介助なしの状態で浴槽をまたいで自立入浴されたので、スタッフは面食らいました。またある時はお化粧をしてさしあげると急に背筋をしゃん伸ばされて言葉もしっかりと話され、その時もこの突然の変化にスタッフは驚かされました。今ではクリアな状態が長く続くようになり、他のご利用者との会話を楽しまれながら、いろんな事に参加していきいきと過ごされています。
ご紹介は以上ですが、いかがでしたでしょうか。
デイルーム喜志は、周りに自然があふれる環境に恵まれ、ご利用者の皆様に「ここは癒されるし、楽しいわぁ」と満面の笑顔で仰っていただいております。昔書道の先生をされていたあるご利用者は、デイルーム喜志の習字の時間中に「ここは笑顔塾やね」と微笑みながらスタッフに言ってくださりました。それを聞いて涙が出るほど嬉しく、「玄関にぜひ貼りたいので書いてもらえますか?」と伝えると快く書いてくださったので、今では玄関にその「笑顔塾」の文字が輝いています。
このようにデイルーム喜志のスタッフは、ご利用者から色んな事を教わり、学びながらご利用者と共に楽しい日々を過しております。
皆様も、お時間のある時にぜひ一度ご来所ください。心より歓迎いたします。