ハートケアグループでは、一年を通して様々な研修を行い、職員の知識と技術の向上に努めています。在宅事業所として災害対策についての取り組みを見直し、防災への意識を向上してもらえるよう、今年の7・8月に10営業所(松原・たじはや・守口・富田林・交野・美原・藤井寺・藤井寺南・大東深野・羽曳野)で、「避難所 HUG」研修会を実施しました。

HUG(避難所運営ゲーム)研修1

「避難所 HUG」とは、「静岡県地震防災センター」が考案した避難所運営ゲームです。大規模災害が発生した時に、避難所になる学校や公民館などで避難生活を迅速に円滑に運営していけるよう、避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験します。

「HUG」は、
H(hinanzyo避難所) U(unei 運営) G(gameゲーム)
の頭文字を取ったもので英語で「抱きしめる」という意味です。避難者を優しく受け入れる避難所のイメージと重ね合わせて名づけられたそうです。

やり方としては、まず研修参加者の中でゲームのリーダーを一人決め、避難者の年齢、性別、国籍、それぞれが抱える事情が書かれたカードをその他のメンバーに配ります。どのタイミングで、どのカードを何枚配るかはリーダーが考えます。受け取ったメンバーは、配られたカード(避難者)を、みんなで協力して避難所の体育館や教室に見立てた平面図にどれだけ適切に配置(誘導)できるか、また避難所で起こる様々な出来事にどう対応していくかを模擬体験(訓練)します。

カードには、発熱している人、赤ちゃんを抱いている人等の様々な事情が書かれており、発熱している人は、他の避難者に感染しないよう離れた教室に誘導したり、避難者カードだけではなく、水や食料などの物資や看護師や医師のカード等様々なカードが配られるので、その都度、迅速に判断し、適切に配置誘導できているかどうかも考えながらシミュレーションしました。

HUG(避難所運営ゲーム)研修2

<研修を終えての感想>
・今回初めてHUGを実施しましたが、非常時の避難所の運営がいかに難しいかをほんの少しですが感じることができました。避難所に来る人々の状況をいかに汲み取り、限られたスペースを最大に有効利用できるか、安全面を配慮できるか。住民だけでなく、地域住民の情報を少しでも多く知っている学校関係者、医療、福祉関係者、民生委員など多くの人々の協力があってこその避難所運営だと感じました。良い勉強になりました。
・避難訓練は繰り返す事で身につく事もあり、回数を重ねる事で段取りや手法が短時間で実施できるようになると思います。見ているだけでなく実際参加し行動して現実になった時に少しでも判断を早くでき、無駄な動きのないよう考えて行動できればと思いました。

HUG(避難所運営ゲーム)研修3

いつどこで起きても不思議ではない災害に備え、防災活動に取り組む事で介護保険事業所に関わる各職員の判断力・適応力・リーダーシップ・協調性を向上させ、対応力を身に付けていきたいと思います。「避難所 HUG」など災害時の対応研修は継続することが大切です。防災への意識向上の取り組みを今後も続けていきたいと考えています。