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タイトル
マーク 2013.12.05 line 有料老人ホーム(成功事例)コミュニケーションがとりにくい利用者との信頼関係

本人像:80代 女性 要介護 パーキンソン病、認知症


利用までの経緯

身寄りはなく独身で76歳まで化粧品の外交員をして生活をしていた。80代で認知症を発症し、迷子になったり、道路で倒れているところを警察に保護されたりする事が起こり、遠縁者に連絡が入ってその方が身元引受人になった。しかし、引受人の方にも高齢の親の介護があったため、介護ができないとのことで、ケアホーム入居となる。


解決すべき課題

感情が不安定で暴言暴行、徘徊、介護抵抗がある。

失語症・難聴のためコミュニケーションがとりにくい。


援助の方針と働きかけ


・集団生活に慣れてもらう。

・安全の確保と精神的安定を図る。

認知症が進み、生活全般の指示を必要とする。常に目が離せないので、本人の意思を尊重しつつ、行動の見守りを強化していく。


見守り・コミュニケーション

・入所当初は、目を離すと他の居室に入ったり、出口を探して徘徊したりすることが多かった。じっとしている事が嫌いな方で、目が覚めると化粧をして仕事に行く仕度をし、出口を探して、窓からでも出ようとするので、常に目が離せないため、職員が常に行動を共にした。

・不安の解消のために、常に職員が傍にいて安心感を与え、外に出たがる時には拒否せず、一緒に車に乗ってドライブや用事などに連れて出たり、デイも毎日利用したりした。身元引受人の方も時間があれば家に連れていく等とても協力的であった。

・デイの利用を毎日にしたことで、本人は仕事に出かけているような満足感を得られたようで、デイから帰ってくると落ち着くようになった。仕事に関してとても情熱を持っている方で、仕事の話や化粧品の話を聞くと嬉しそうに話してくれるので、その話題を通じて徐々に職員と打ち解けるようになった。

・失語症と難聴により自分の思いが伝えられないためにイライラされることがあるので、傾聴の姿勢で、ゆっくり話し、会話にならなくとも相手の口元を見ながらできるだけ意図をくみ取り、身振り手振りなどでコミュニケーションをとり安心させるように努めた。他の利用者とのコミュニケーションは困難なため、職員が一人は常に行動を共にした。


結果とまとめ

認知症の進行や身体機能の低下はあるものの、当初より落ち着き、集団生活にも慣れ、職員との信頼関係も生まれてきた。難聴と失語症のためコミュニケーションがとりにくく、大変な時期もあったが、利用者が過ごして来られた人生を尊重して常に寄り添い、あきらめずに時間をかけて根気よく接すれば、信頼関係が築けることが実感できる事例であった。


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